INFOMATION
みのり通信2022年3月号
INFOMATION2022.03.01
院長より
3月に入りました。
高校入試を迎える中学生は目標に向けて一生懸命頑張っていることと思います。
大学受験の皆さんは前期試験が終わって入学準備に胸を躍らせている人や後期試験にチャレンジする人など様々でしょう。
私は一年浪人したので、試験会場での緊張感を思い出すと「もう受験はこりごり」というのが正直な気持ちです。
入学した後も1年くらいは共通一次の自己採点をしていて「ダメだ。
どうしよう」と真っ青になっている夢を何度も見ました。
現役時代はとにかく理数系の教科が苦手で、文系を合わせても学年でビリの方でした。
国語、英語、世界史が得意だったので典型的な私立文系タイプです。
このままではとても国立の歯学部を受験できるレベルではないと危機感を覚え、高３の６月頃から毎日昼休みに数学の先生に質問に行きました。
けれども１年目はあえなく不合格。
でも嫌な顔一つなさらず毎日丁寧に教えてくださった先生には本当に感謝しています。
そして、予備校で選択した数学の先生の授業がものすごく面白く、初めて数学が楽しいと思えるようになり、苦手意識がなくなりました。
合格して高校に挨拶に行った時に、「共通1次で数学は満点をとりました」と言ったら、職員室中の先生方が「え～、お前が～？」との反応。
それほど現役の時の成績は悪かったのです。
高3の時の数学の先生にも御礼を申し上げましたら、ニコニコされて「よかったね」とおっしゃいました。
あの先生がいらっしゃらなかったら今の姿はなかったでしょう。
教養部時代は物理で苦労し、再々試まで受けて最後は先生と仲良くなって下駄をはかせていただき、進級できました。
人生折に触れていろいろな出会いがありますが、「あの方のおかげで今がある」と思えることがたくさんあります。
毎日感謝しながら過ごしたいものです。
さて、2月2日は開院して20年目でした。
スタッフや患者様、業者の方々から立派なお花や手作りのお菓子を頂きました。
改めて御礼申し上げます。
30代、40代の頃のような体力はありませんが、年齢を重ねてきたからこそ理解できるようになってきたことがたくさんあります。
この10年間は生化学や生理学などの基礎の勉強をやり直しています。
学生の時はとても難しく、試験に通ることが目的のような教科でしたが、基礎分野をもう一度学ぶことで臨床をより理解できるようになってきました。
これからの10年は、悪くなってから治療するという従来の医療ではなく、予防に重点を置いた診療を目指していきます。
ところで、1月25日に100歳のお誕生日を迎えた患者様がいらっしゃいます。
前日に息子さんがメンテナンスにいらしたので、「明日おばあちゃまをお連れください」とお願いしました。
当日の朝スタッフが待合室を飾ってお昼休みにお迎えしました。
開業した年からお出でになっておられますが、1本も抜歯していません。
虫歯治療も数えるほどです。
29本しっかりしたご自分の歯でなんでもおいしく食べておられます。
足もしっかりしておられます。
お嫁さんからは、毎日ご自分で決めた運動を欠かさないというお話を伺いました。
私などは継続力がなく、日記も運動も続いたためしがありません。
100歳を超えても日々のルーティンを欠かさない姿勢に脱帽です。
そして、仕事帰りに飾りつけの買い物に行ってくれたスタッフ、素敵なプレゼントを用意してくれたスタッフに感謝です。
健康お役立ち情報
冒頭でも述べましたように、２月に開業して２０年目を迎えました。
開業したころと比べると歯科を取り巻く状況も大きく変わりました。
虫歯や歯周病を治すだけでなく、高齢者の口腔機能の維持、回復、小児の口腔機能の発達など、新しいことに対応していかなければなりません。
そして歯周病は糖尿病、ガン、認知症など全身疾患と深く関わっていることも明らかになってきました。
当院は以前からお口を通して身体全体が健康になるようにと体組成計や骨密度計の導入、血液検査による栄養解析などに取り組んできました。
先月号のニュースレターにも書きましたが、新しく「AGE Reader」を導入しました。
これは「糖化」を測定する機械です。
糖化度が高いと骨や皮膚の劣化、認知症のリスクも高くなります。
当然歯周病にも悪影響を及ぼします（図１）。
図２のように、コラーゲンが投下すると硬くなり変色してきます。
女性が気になる肌のくすみやハリも糖化が関係しています（図３）。
開業記念として2月2日から「糖化年齢」を測定する予定でしたが、母の49日や家族の入院などで準備が間に合いませんでした。
ご希望の方には予約券をお渡ししますので、ご利用ください。
日々の食生活を振り返り、ご家族の健康に役立てていただきたいと思います。