お知らせ
みのり通信2023年9月号
お知らせ2023.09.01
院長より
先月は台風のためにたくさんの地域が被害に遭いました。
一応玄関は段ボールを貼って備えをしましたが、被害もなく安心しました。
けれども6号、7号と交通機関の乱れで困った方も多かったようです。
私も過去に台風の影響で佐賀空港に着陸できなかったことがあります。
「まもなく着陸態勢にはいります」というCAさんのアナウンスの後に、グーッと急上昇が始まりました。
10分以上何もアナウンスがないため、機内がざわざわし始めました。
私も機体に異常があったのではないかと日航機墜落事故を連想して不安になりました。
しばらくして、「天候不良のため佐賀空港に着陸できないため福岡空港に向かいます」と案内がありほっとしましたが、「車どうしよう」という周囲の声に「明日の出勤どうしよう」と思いました。
自家用車で佐賀空港に来る方がほとんどですものね。
降りる時に佐賀行きの特急チケット(指定された時刻の列車のみ)をもらって無事に帰宅できました。
翌日は5時ごろ主人に佐賀空港まで送ってもらいました。
それにしても連日35度以上の猛暑日が珍しくなくなってしまいました。
これからも災害が心配ですね。
お盆休みは数件の初盆のお参りと広島に1泊してきました。
母方の祖母が広島出身で、母が時々「広島に行きたいなー」と言っていたので、母の写真をバッグに入れていきました。
G7の影響でしょうか、外国人観光客がとても多かったです。
それも子供連れの家族をたくさん目にしました。
ボランティアのプレートを付けたおそらく60歳以上の方々が流ちょうな英語で外国人に説明しておられたことも驚きました。
原爆資料館は長蛇の列で1時間以上待たなければ入れない状態でした。
海外の方が原爆の惨状を知り、戦争の愚かさを伝えてくれるとよいですね。
7月30日には分子栄養学の分野でとても有名な精神科医の奥平先生のセミナーを長女と博多で受けてきました。
コロナのためリアルのセミナーが途絶えていましたが、4年ぶりに博多で開催されました。
奥平先生が20年以上前に東京都内の病院に勤めていた頃うつ病の若い患者さんを多く担当しておられ、その中で自殺してしまった患者さんのことは今も忘れられないそうです。
体調不良やうつ病の多くは栄養のアンバランスが関与しており、今なら違ったアプローチができたのに、と声を詰まらせておられました。
ヒトの体は食べたものでできています。
歯周病や虫歯も食べ物と大きく関係しています。
忙しい現代ですが、加工食品に頼りすぎないよう注意しましょう。
余談ですが、セミナー会場まで歩きながらあまりに暑くて水を買いにコンビニに立ち寄り、ついアイスを買ってしまいました。
私は大好きな「あずきバー」です。
成分表示を見る習慣があるため、パッケージを眺めていて驚きました。
「固く凍っているため、歯を傷めないようにご注意ください」、「冷凍庫から取り出した直後にお召し上がりの際は、アイスが唇や舌にくっつく事がありますのでご注意ください」という注意書きがあるのです。
歯が欠けた、唇がくっついた、などの消費者からのクレームがあるのでしょうか。
もしこのような注意書きがなければ企業が説明義務違反に問われるのでしょうか。
今度顧問弁護士の先生にお尋ねしてみようと思います。
小さな子供さんをお持ちのお母様が「のどに詰まらせたら怖いから小さく小さくしてご飯を食べさせています」とおっしゃることがあります。
これではお口の機能が育たず、歯並びも悪くなります。
事故は心配ですが、子供の成長を妨げないようにしたいものです。
健康お役立ち情報
先月、イオン飲料と経口補水液についてご説明しました。
小学校まで虫歯が無かった子供さんが中学生になり、部活動を始めると「ボトルカリエス」という虫歯になってしまうケースをたくさん見てきました。
練習中や練習後に大量のスポーツドリンクを飲んだ結果です(図1徳永先生より資料提供)。
歯が溶け始める臨界PHはエナメル質で5.5,象牙質で6前後とされています。
図2のように、多くの飲み物はPHが5.5以下です。
これらをたくさん飲んでいたら虫歯のリスクが高くなるということがご理解いただけると思います。
図3のように炭酸飲料水に歯を数日間漬けておくと歯が溶けてしまうという実験結果もあります。
そして市販されている飲み物にはたくさんの砂糖が含まれています(図4)。
東京大学の佐々木教授はソフトドリンクの摂取と食事内容との関連を調べ、ソフトドリンクの摂取量が多い人ほど魚介類や野菜などきちんととりたい食品群が軒並み少なく、とりすぎに注意したい油脂類やお菓子の摂取量が多いことを明らかにし、「ソフトドリンクの怖さは、含まれているカロリー(エネルギー)だけでなく、きちんとした食事をとるという基本的な習慣を奪ってしまうことで、このような食習慣があらゆる病気のもとになります」 と述べておられます。
食習慣は次の世代にもつながりますので気を付けましょう。
若い方はご存じないかもしれませんが、「巨人の星」や「アタックNo.1」のアニメが流行ったスポーツ根性全盛時代には練習中に水を飲むことは疲れを増すということで禁止されていました。
アメリカではそれによる熱中症で多くのアメフト選手が死亡するという事態に陥っていました。
そこで開発されたのが、スポーツドリンクです(1965年)。
日本では1980年以降にスポーツドリンクが登場しました。
スポーツドリンクは美味しさを優先するため、6%前後の砂糖に少量の塩を加えています。
脱水症の水分、電解質の補給に最も肝心な点はブドウ糖を2%の割合に含ませることとされています。
この割合だと水分や電解質およびブドウ糖の吸収がきわめて良好で静脈内への点滴と同じような効果があるそうです(図5)。
また、スポーツドリンクは、ナトリウム濃度が低いため、特に乳幼児の脱水時にこれを与えると、低ナトリウム血症から水中毒を惹起する危険性があるとされているので注意しましょう。
経口補水液は自宅で作ると経済的です。
500mlのペットボトルか水筒に
①水500ml
②ブドウ糖10g(5gのスティック2本)
③食塩約1.5g(500円玉より少し盛り上がる程度)
④重曹約1g(500円玉程度)
⑤レモンかオレンジの絞り汁少量 を加えて作ってみましょう。