みのり通信2023年10月号|佐賀市で歯医者をお探しならみのり歯科診療所へ

みのり歯科診療所

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お知らせ

みのり通信2023年10月号

お知らせ2023.10.01

みのり通信2023年10月号

休診カレンダー
院長より

毎年のことながら「今年の夏は暑かったですね」と言っていますね。
北海道や東北でも37度を超す日がありました。
鹿児島に住んでいた時に山形出身の方とお話したことがありました。
九州の暑さに慣れずに1年目の夏は辛かった、と言っておられたことを思い出します。
このままだと40度以上の日も珍しくなくなるかもしれません。
暑さに耐えうる体を作らなければなりませんね。
熱中症で搬送される方も増えています。
もちろん昔は今ほど暑くなかったので単純に比較することはできませんが、今は子供たちの熱中症が増えています。
理由の一つに汗腺の少なさが挙げられています。
汗をたくさんかくことで体を冷やす効果があります。
今は赤ちゃんの時からエアコンの効いた涼しい部屋で過ごしていますね。
3歳までに汗腺の数は決まると言われています。
私たち大人が部屋に入ったときに「あー涼しい」と思う温度は25度以下です。
そのような環境で小さい子供が過ごすと汗腺が発達しないのです。
そして中学生くらいになって部活動などで激しい運動をすると汗が出ないために体に熱がこもって熱中症を発症すると言われています。
小さい子供さんがいらっしゃるご家庭は部屋の環境にも気を付けてみてくださいね。
9月の連休はある研究会の最終試験と認定式に参加してきました。
1年間毎月オンラインで講義を受け、宿題を提出しなければならなかったので結構ハードでした。
内容は多岐にわたりますが、歯磨剤や義歯洗浄剤などのセルフケアグッズについての講義もありました。
定期的にメンテナンスに来られる患者様も多いのですが、ご自宅でいかにきちんとケアしていただけるかがとても大切です。
歯ブラシや歯磨き粉などをスーパーやドラッグストアで購入する方が多いですが、お一人お一人のお口の状態に適したセルフケアグッズを使っていただくことで今よりももっと良い口腔環境を維持できるようアドバイスさせていただきたいと思います。
会場はお茶の水でした。
駅から「東京医科歯科大学」の立派な建物が見えました。
今度東京工業大学と合併しますが、医学とテクノロジーを共同研究することで新しい分野が広がりそうですね。
その真横に「順天堂大学」がありました。
東京医科歯科大学と順天堂大学
ラグビーの日本代表だった福岡選手が学んでいる学校です。
日本代表選手でありながら医学部に合格されました。
ご立派ですね。
会場の建物の真ん前に「ニコライ堂」がありました。
ニコライ堂
こちらはロシア正教の教会です。
独特の丸い屋根で、異国情緒がありました。

私事で恐縮ですが、その試験の前々日に仕事が終わってから東京に行き、次女のアパートに2泊してきました。
2か月くらい前から再三「ご飯作りに来てよ」とリクエストがあり、少しホームシックになったのかと心配になり、時間をやりくりして行ってきました。
スーパーで食材を買い込んで丸1日、部屋から一歩も出ずにおかずをたくさん作りました。
ホテル代が高いので、寝袋にくるまって床に寝て腰が痛くなりました。
家計簿を付け、レシートでポイ活をし、使わない電気器具は待機電力がもったいないとコンセントを抜いている姿に驚きました。
初めての一人暮らしで心配しましたが、少し成長したようです。
ワンルームの狭い部屋で身を寄せながら2人でご飯を食べ、よいひと時を過ごすことができました。

健康お役立ち情報

6月に「日本人の98%はビタミンD不足」だという慈恵医科大の発表がありました。
今までも度々このコーナーでビタミンDについてお知らせしてきました。
先月慈恵医科大の浦島教授とボストン医科大学のホリック教授のオンラインセミナーを受講しました。
ビタミンDは整形外科領域だけではなく、アレルギーや癌、感染症などにも深くかかわっています。
5類にはなりましたが、コロナもまだ収束していませんし、インフルエンザも流行しています。
再度、ビタミンDについてお知らせします。
血液中のビタミンDの濃度を示す25(OH)Dが低いとコロナやインフルエンザに罹患しやすいということが分かっています。
資料1のように日照時間が短い11月から3月にかけて血清ビタミンDの濃度は下がります。
図1
ホリック先生のお話では北緯32度以北の地域ではこの時期は太陽に当たっても皮膚からはほとんどビタミンDは生成されないということでした。
資料2のように血清ビタミンDレベルが低下する時期とインフルエンザが流行する時期が一致します。
図2
花粉症も春先に症状が強くなりますが、やはりビタミンDの血清濃度が低い時期です。

また、世界では年間1,900万人がガンを発症し、1,000万人が死亡しているそうです。
様々な治療法が試みられてますが、大腸がんの手術後にビタミンDを投与した群では12%死亡率が低下していたそうです。
小児のアレルギー疾患も増えています。
オーストラリアからは以下のような報告があります。
・ビタミンD不足の小児は食物アレルギーを呈する確率が68%高いことが認められた
・ビタミンD不足の小児は生後2日目には食物アレルギーエピソードを呈する確率が4倍高くなる
・食物過敏症を発症する確率が56%高くなる
・オーストラリアのビタミンD不足の子供たちは卵感査を発症する確率がほぼ4倍

驚かれるかと思いますが、日本でも子供たちのくる病が増えています(資料3)。
図3


紫外線対策のために母親のビタミンDが低いからです。
認知症にもビタミンDは関わっています。
アメリカからは以下のような報告があります。
・アルツハイマー病ではそうでない人と比べてビタミンD濃度が低かった
・中程度のビタミンD欠乏では、全ての種類の認知症の発症リスクが53%増加し、深刻なビタミンD欠乏では125%増加した
先ごろ、「レカネマブ」という非常に高価な薬が日本でも認可されました。
けれども認知症に気づいてから慌てるのではなく、日ごろから太陽に当たる、ビタミンDを多く含む食材を摂るなどを心がけることが大切だと思います。
因みに血清ビタミンD濃度は30ng/ml以上が正常値とされています。
当院でも採血を行なっていますが、正常値以上だった方はいらっしゃいませんでした。
職場の健診などでは測ってもらえませんので、ご興味がある方はお声がけください。