INFOMATION
みのり通信2026年1月号
INFOMATION2026.01.13
院長より
私は昨年胸椎を骨折して半年以上経つのですが、まだ痛みがあります。
加えて筋肉がかなり落ちたので、体力的にも以前と同じペースで仕事をすることができません。特に炊事がつらいです。
コルセットを4か月使った結果ウエストが細くなったと思ったら、逆にお腹がポッコリ、背中は丸くなっていて(いわゆる円背です)、身長も縮んでしまいました。
先月お通夜に行くために喪服に袖を通してファスナーを上げるとピチピチで、お腹に段が付いていてびっくりしました。
リハビリの先生からはインナーマッスルを鍛えなければならないと言われ、元の体形に戻さなきゃ、と焦っています。
運動が嫌いな訳ではありませんが、多忙を理由におろそかになっていました。
福島県立医科大学の研究では、2年間に身長が5㎜縮むと死亡リスクが26%増えるということが示されています。
また、脊椎椎体骨折を経験していない人の10年後の生存率が86%だったのに対して、1~2カ所骨折した人の10年後の生存率は76%、3カ所以上骨折した人は50%、骨折した脊椎椎体の数が多いほど生存率が低くなり、がん全体の10年生存率59.4%よりも低いという三重大学の研究もあります。
これらの情報からは私はあまり長生き出来ないということになってしまいます。
仕事に関してもまだ学びたいことは沢山ありますし、趣味も楽しみたい、旅行も行きたい。
老後の時間を豊かに過ごすためには体力を付けることが一番大切です。
毎年あれこれと努力目標を書き留めますが、実行できたことはほとんどありません。
机上の空論で終わっています。
今年はまず「運動」を第1優先として日々過ごしていきたいと思います。
古代ギリシャの医師ヒポクラテスは沢山の名言を残していますが、「病気は食事療法と運動によって治療できる」、「汝の食事を薬とし、汝の薬は食事とせよ」と述べ、自然治癒力を重視しました。
現代はどうでしょうか。
骨に関しては、骨粗しょう症と診断されれば内服薬や注射による治療が始まります。
高血圧、糖尿病、高脂血症など生活習慣病で薬を飲んでいる方も多いです。
現代の日本人は医療に頼りすぎていないでしょうか。
また、彼はこうも述べています。
「医師は三種類ある。最上の医師は病が起こる前にそれを防ぐ。中くらいの医師は病を早期に治す。下の医師は病が重くなってから手を下す。」
日本の医療水準は高く、国民皆保険で皆が平等に治療を受けられることは素晴らしいと思います。
けれども、「病が重くなってから手を下す」医療が主となっている(虫歯や歯周病の治療も同様です)ので、昨今の医療費の増大という問題につながるのではないでしょうか。
そろそろ私たち一人一人が心身ともに充実した人生を過ごすために何をなすべきかを考えることが必要な時代になってきていると思います。
食事、運動、睡眠。特に飽食の時代にあって、食事を正すことは難しいです。
けれども日々食べるものが体を作る、ということを頭の片隅に置いて食と向き合うことが大切ではないでしょうか。
私や娘(私が骨折したので、手伝ってくれるようになりました)は栄養関係の学会や研究会に複数所属しています。
口腔粘膜は体調をよく反映します。
食事のアドバイスで短期間に歯肉の状態が改善することも多いです。
更に血液検査を行うことでより適切なアドバイスができます。
根本原因に対応することで未病を予防することが一番大切な医療者の使命だと思っています。
歯や骨の健康を支えるビタミンD
ビタミンDは「骨に栄養を届けるスイッチ」です
ビタミンDは、体の中で食事からとったカルシウムを骨や歯にきちんと届ける役割を担っています。
よく「骨に栄養を届けるスイッチ」に例えられますが、これはとても分かりやすい表現です。
どれだけカルシウムをとっていても、ビタミンDが不足していると骨や歯に十分に使われにくくなってしまいます。
ビタミンDが不足すると起こりやすいこと
ビタミンDが不足した状態が続くと、次のような影響が出やすくなることが分かっています。
- 骨が弱くなり、骨粗しょう症のリスクが高まります
- 歯を支えるあごの骨が減りやすくなります
- 歯周病が治りにくくなることがあります
- 筋力が低下し、転びやすくなります
また、ビタミンDは体を守る免疫の働きを整える役割も持っているため、不足すると、
- 風邪をひきやすくなる
- 病気や怪我の治りが遅く感じられる
- 炎症が長引きやすくなる
といった状態と関係することがあります。
さらに、気分が落ち込みやすい、なんとなくやる気がでないなど、はっきりした病名がつかない「何となくの不調」に関係している可能性も指摘されています。
日本人の多くがビタミンD不足とされています
2023年に慈恵医科大学が発表した調査では、日本人の約98%が、血液検査で測定する25(OH)D(ビタミンDの状態を表す指標)の値が30ng/mL未満であり、ビタミンDが不足していると判定されました。
また、ビタミンDの血中濃度が30~40ng/mL程度の人は、全体の死亡率や、がんによる死亡率が低い傾向にあることも報告されています(図1)。
ただし、これはビタミンDだけで健康が決まるという意味ではなく、生活習慣全体が大切である点も重要です。
食事・生活習慣で意識したいこと
ビタミンDは、魚類や鶏卵などの食品に多く含まれています(図2)。
日常生活では、適度に日光を浴びたり、よく噛んでバランスのよい食事をとる、無理のない範囲で体を動かすといったことが大切です。
特に冬場は日照時間が短くなり、血中のビタミンD濃度が下がりやすい傾向があります。
そのため、医師の判断のもとでサプリメントを利用することが有効な場合もあります。
ビタミンDは血液検査で確認できます
ビタミンDの状態は血液検査で調べることができます。自由診療となりますが、みのり歯科では1月は通常よりも割引価格で検査を行っています。
血液検査の良い点は、ビタミンDだけでなく、体全体の健康状態を一緒に確認できることです。
栄養のバランスや体のコンディションを数値で把握できるため、不調の原因を見直すきっかけになります。
ご自身の健康管理の一環として、ご興味のある方はお気軽にご相談ください。
編集後記
明けましておめでとうございます。2026年が始まりました。
昨年は激動の年だったように思います。
自民党が少数与党となり初の女性総理が誕生したことや、高市首相の「台湾有事」発言、熊による被害や大分の火災、続く円安など、私たちはこれから先も安心して暮らしていけるのだろうかと、漠然とした不安を感じる場面が多かったのではないでしょうか。
こうした先の見えにくい時代だからこそ、日々の健康を整え、足元をしっかりと固めていくことが大切だと感じます。
さて、今年はどんな年になるのでしょうか。
皆さまにとって、心身ともに健やかな一年となるよう、私たちもお口の健康を通じてお手伝いしていきたいと思います。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。


