INFOMATION
みのり通信2025年10月号
INFOMATION2025.10.01

院長より
新米の季節を迎えましたが、値段は相変わらず高く、食料品の値上げも続いていて、家計への負担を実感する方も多いのではないでしょうか。
先日、ある先生のブログで面白い表現を目にしました。
- 働いたら罰金→所得税
- 買ったら罰金→消費税
- 持ったら罰金→固定資産税
- 住んだら罰金→住民税
- 飲んだら罰金→酒税
- 吸ったら罰金→タバコ税
- 乗ったら罰金→自動車税
- 入ったら罰金→入浴税
- 起業したら罰金→法人税
- 継いだら罰金→相続税
- もらったら罰金→贈与税
SNSで広まったものだそうですが、庶民の本音をよく表していますね。
日本にはなんと47種類もの税金があるそうです。
所得課税(国税6種・地方税2種)、資産課税等(国税3種・地方税11種)、消費課税(国税15種・地方税10種)。
これでは給料が少し上がっても、手取りはなかなか増えません。
医療機器を購入する際も消費税がかかり、30万円以上になると資産扱いで翌年は固定資産税の対象になります。初めて知ったときは驚きました。
今では勤務医時代と違い、ほぼ毎月税金の支払いがあり、通帳とにらめっこしながらため息まじりに振り込んでいます。
8月下旬には、研究会の会長に誘われ長崎へ行き、老舗料亭「花月」で食事をいただきました。
築400年以上の建物で、原爆の被害を免れたこと自体が奇跡のようです。
坂本龍馬の刀傷が残る床柱を見たり、本格的な卓袱料理を味わったりと、とても貴重な時間でした。


帰りに、隣の席の方が山王神社の「被爆クスノキ」を見ると仰っていたので、一緒に訪ねました。
私は知らなかったのですが、福山雅治さんの歌で有名なのだとか。
原爆で枯れ木のようになりながらも、80年経った今は幹が7メートル近くに育ち、青々と葉を茂らせる姿に胸を打たれました。
枝に千羽鶴が吊るされ、平和を願う人々の思いが伝わってきました。

一方で、9月初めに整形外科を受診したところ「あと1か月はコルセットをするように」と診断されました。
6月の骨折から計4か月の装着になります。
日常生活には支障がなくなりましたが、筋肉量がかなり減ってしまい、しばらくは腰痛ベルトを巻いて仕事を続けるつもりです。
これまで忙しさを理由に運動を避けてきましたが(運動が嫌いなわけではありません)、これからの老年期に向けて本気で体づくりに取り組まねばと思っています。
痛い思いをしましたが、ある意味でよいきっかけになったと感じています。

「痩せすぎ」には気をつけましょう
日本の女性は「痩せすぎ」が突出して多い
国民健康・栄養調査(2023年)によると、BMI(体格指数)が18.5未満の「低体重」にあたる女性は、20代で24.4%、30代で17.9%に上ります。
これはOECD諸国の中でも突出して高い数字で、同じ東アジアの韓国でも19~29歳の女性は16.8%程度にとどまっています。
20代女性の平均摂取カロリーは1,630kcalで、なんと終戦直後の日本人平均(1,903kcal)よりも少ないという調査結果も出ています。
この背景には「痩せている=美しい」という価値観が根強く、SNSやファッション誌の影響も相まって、過度なダイエットが続いていることが指摘されています。
戦後、ツイッギーなど欧米型の細身モデルに憧れる文化が広まったことが大きな転機となり、今もなお若い世代の価値観に影響を及ぼしています。
近年、日本肥満学会は痩せすぎによる健康障害を『女性の低体重・低栄養症候群(FUS)』として新たに病気に位置づけました。
「痩せている=褒められること」といった価値観にとらわれず、自分の体に必要な栄養とエネルギーをしっかり確保することが大切です。
痩せすぎが招く健康へのリスク
栄養不足による症状
鉄欠乏による貧血、爪の変形、だるさ、集中力の低下などが現れる、タンパク質不足により筋肉量が減り、基礎代謝が落ちてかえって太りやすい体質になることもあります。
また、20代で十分な骨量を獲得できないと、骨密度の低下により中高年以降に骨粗しょう症や骨折のリスクが高まります。
歯や口への影響
痩せすぎによる鉄やカルシウム不足は歯や骨を弱くし、虫歯や歯周病のリスクを高めます。
極端なダイエットによる摂食障害では、嘔吐を繰り返すことで胃酸により歯が溶け、知覚過敏や見た目の悪化を招くことがあります。
栄養が足りないことで歯ぐきの炎症が悪化しやすくなることもあります。
次世代の子どもへの影響
痩せすぎや妊娠中の栄養不足は、低出生体重児を増やす要因とされています。
低体重で生まれた子どもは成長に影響が出やすく、将来は糖尿病や高血圧といった生活習慣病にかかりやすくなると指摘されています。
そのため、妊娠期の十分な栄養は母子の健康を守るうえで欠かせません。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンが分泌されにくくなり、無月経や不妊につながることがあります。
また、甲状腺ホルモンの不足により、疲労感や寒気、むくみなどの症状が出ることもあります。
不安、うつ、不眠症などの心の不調を引き起こす場合もあります。
正しい健康管理は「数字で見る」ことから
私たちの体は、脂肪・筋肉・骨・水分といった体組成のバランスで成り立っています。
ところが実際には「見た目」や「思い込み」で健康状態を判断してしまい、間違った管理をしている方も少なくありません。
みのり歯科では、高精度体成分分析装置を用いた検査が可能です。
骨格筋量や体脂肪量、基礎代謝量、体のバランスやメタボリスクなどを、プリントアウトした結果表で“数値”として確認できます。

目に見えない部分を数字で把握することで、より正確に、そして効果的に健康や体調の管理を行えます。
さらに、血液検査やAIを活用した姿勢分析など、さまざまな検査にも対応しています。
ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください
編集後記
今年の夏も本当に暑かったですね。
私の子どもの頃は小学校の運動会といえば9月下旬でしたが、今では10月下旬に開催されるようです。
夏休みの学童保育も、暑さのため外遊びや体育館での活動が制限され、子どもたちは限られた空間で過ごさなければならないそうです。かわいそうに思います。
東京都の学校ではほとんどの体育館にクーラーが導入されている一方、地方は税源が乏しく設置が進んでいないとの新聞記事を読みました。
本社機能が集中する東京には潤沢な税収がありますが、教育だけは地域格差がないようにしてほしいものです。
また、9月から新しい歯科衛生士が加わりました。結婚で佐賀に転居してきたスタッフです。
数件歯科医院を見学し、当院に勤めてくれることになりました。久々の若いスタッフで平均年齢が下がりました。皆様よろしくお願いいたします。