INFOMATION
みのり通信2020年7月号
INFOMATION2020.07.01
院長より
新型コロナウイルスがいつ収束するかは分かりませんが、6月から県境を超えての移動が可能になりました。
けれども、外出先でのマスクの着用やソーシャルディスタンスなど今まで経験したことがない光景を目にしています。
幸い佐賀県では新しい感染者は報告されていませんが、秋から冬にかけて第2波が到来するのではないかと心配です。
メディアでは感染者の数や経路、三密を避けることばかりを取り上げていますが、まずはきちんと睡眠を確保すること、バランスの取れた食事をすること、など自己免疫力を向上することが必要ではないかと思います。
不規則な生活をして体力が落ちている時に感染すると重症化のリスクが高くなります。
冬にインフルエンザが流行るのはなぜでしょうか?
これはビタミンDが関係しているという論文が多数あります。
冬は日照時間が短く、日差しも弱いです。
当然、ビタミンDの血中濃度も低くなります。
日焼けによるシミは気になりますが、手のひらや足だけでもよいので、1日10分程度お日様に当てましょう。
そうするとコレステロールからビタミンDが作られます。
ところで、5月の営業自粛の中で、昼と夜それぞれ500食のお弁当を無料で提供していた東京の中華料理店のお話を先月のニュースレターに載せました。
6月に出勤前に診たテレビ番組でまたそのお店を取り上げていました。
テレビ放映後、全国から野菜や果物などがたくさん届けられたそうです。
「コロナ以前の売り上げには程遠いですが、たくさんの方のご支援がありがたい。頑張ります」と店主の方がおっしゃっていました。
世の中捨てたものではないですね。
振り返って、医療機関としてみのり歯科診療所ができることを考えてみました。
プロフェッショナルな口腔ケアを通して感染のリスクを減らすことが第1です。
また、感染予防や自己免疫力の向上のために正しい情報を提供することも大切です。
立場上、私たちが罹患することはできません。
もし私を含めてスタッフが罹患すれば、たくさんの患者様にご迷惑がかかります。
そのため、毎日ビタミンCやDのサプリメントを飲んでいます。
疲れた時はビタミンCやBの注射も打っています。
現在ご来院時にチェアサイドでビタミンCのサプリメントを差し上げていますが(1カプセル500 mgで感染しないとは言えませんが)、皆様が安心して社会生活を送ることができるようになるまでは継続しようと思います。
状況によっては、秋から冬にかけてはビタミンDに変更するかもしれません。
今は待合室に本やおもちゃを置くことができませんが、「ご自由にどうぞ」コーナーで頂いた寄付金を日赤に持っていきました。
1年で20,796円になりました。
皆様のご厚意に感謝申し上げます。
また、毎日届く郵便物の切手もユニセフに届けたところ、100g(約60円分)あり、1年分のビタミンAを約15人の子供たちに送ることができるそうです。
5月には「職場でもらったから使って」とマスクを1箱届けて下さったり、アルコールの不足を心配して度数の強いお酒を消毒用にと下さった患者様がいらっしゃいました。
本当にありがとうございます。
感染防止の徹底を回り、より良い医療をご提供できるよう頑張ります。
健康お役立ち情報
本格的に暑くなってきました。
今年はマスク着用の影響もあり、熱中症を危惧する声が上がっています。
適切な水分補給はとても大切です。
けれども、ペットボトル飲料についてのリスクをご存じでしょうか。
先月佐賀市の3歳半検診に行きました。500mlのファンタを持った子供さんがいました。
小さい時から清涼飲料水を飲んでいたらどうなるでしょうか。
元岡山大学小児歯科講師の岡崎先生がFBで情報提供して下さっていたのでご紹介します。
スポーツドリンクで歯を溶かす実験です。
「まず、歯を半分ワックスでカバーして酸で溶かされないようにします。そして、お茶とスポーツドリンクに浸け、1週間後にカバーを除去し酸による影響を調べました。
お茶ではまったく変化しません。
ダイアグノデントという器械で歯が溶ける程度を調べました。
これはむし歯の進行度を数値化する器械です(12以下は正常13~24 初期のむし歯要観察25以上治療が必要)。
お茶では値が4でした。
しかし、スポーツドリンクでは、エナメル質が溶かされ色が白くなっており、値は29になっています。
歯はpH5.5以下で溶けます。
寝る前に飲むと、寝ている間は唾液が出ないので、朝まで歯が溶けやすくなります。
この実験と同じことが、口の中で起こっているといえます。
スポーツドリンク500mlには約30g(スティックシュガー10本分)の砂糖が含まれ、またpHも3.5と低いので歯が溶かされます。
暖かいコーヒーにスティックシュガーを10本も入れて飲むでしょうか?
甘たるくて飲めません。
しかし冷やすと舌は鈍感になり味を感じにくくなります。
埼玉県が2012年に行った調査では小中学生の3分の1に味覚障害があったそうです。
味覚を正確に認識できない子どもの特徴として、毎日ジュースを飲んでいる、野菜の摂取不足、ファーストフードを好むなどの傾向が見られたとし、因果関係ははっきりしないもののこうした生活習慣がこのような結果に繋がっている可能性があると指摘しています。
暑い夏に冷たいものをごくごく飲んでしまうと砂糖を摂りすぎてしまいます。
虫歯のリスクも高くなりますが、血糖値も安定せず、イライラする低血糖症も引き起こす可能性があります。
ご自分やご家族の健康のためにも食べ物に意識していきたいものです。